ココナラ法律相談有料個人スキル売買ユーザー急増

ココナラは個人スキルを売買するプラットフォーム

個人のスキル売買マッチングサイト「ココナラ」を運営する同社は2021年3月19日に上場した。ココナラ公開価格1,200円を91.7%上回る2,300円でココナラ初値をつけ、3月22日に2,899円の上場来高値を記録してから株価はIPO直後の株価天井となった下落が続いている。

株価とは裏腹に、ココナラ業績は順調に成長している。CtoCビジネスプラットフォームとして個人スキル売買シェアリングで地位を確立したほか、テレビコマーシャル投入、コロナ禍で巣ごもりが定着、副業ブームも重なりユーザー数、一人当たりの購入額も伸びている。

ココナラ法律相談とココナラ占い

ココナラ(coconala.com)を古くから知る人にとっては「占い」と「法律相談」のイメージが強いマッチングサイトだが、巣ごもり需要を反映してWEBサイト製作、WEBデザイン、イラスト、ロゴ、SNSロゴ、サーバー移転代行など個人の出品、購入が増えている。

2021年8月期業績では、ココナラ法律相談の営業収益が倍増ペースで収益貢献した。営業収益は前期比55%増の27億5,000万円、営業利益は前期8,000万円の赤字だったが9,000万円の黒字転換となった。

従来会社計画は営業収益27億1,00万円、営業利益7,000万円を上回っての着地となった。テレビコマーシャル先行投資費用、人員採用費用、人件費の上昇分を営業収益の上振れで会社計画を上回った。

Web製作ビジネス系が高成長

コロナ禍ではココナラ存在意義が高まる確証が得られたセグメント別売上が分析されている。2021年3月~5月期業績は、製作ビジネス系の売上が前年同期比74%増の15億2,000万円で、占い・相談を含むは前年同期比33%増の売上10億円を大きく上回る高成長となった。

非対面営業の加速や、個人の副業増加によるECサイト構築、ECサイト立ち上げ支援、DX化推進によるデジタル制作物需要の増加は製作ビジネス系の売上増加につながった。ココナラ手数料変更やマーケティング強化も効果を示しており来期も10億円の投資を計画している。

副業解禁によるスキルシェアリング市場は高成長を見込む

大和証券アナリストは2021年7月16日時点では、ココナラ株式投資判断を未付与としていながらも、ユーザー数の増加と一人当たりの購入額の増加とマーケティング費用投資の効果を評価している。

第三四半期の購入ユーザー数は前年同期比34%増の12万7,000人、一人当たりの購入金額は17%増の1万9,826円だった、ココナラ有料ユーザーは着実に増えていることがわかる。

スキルシェアリング市場はシェアリングエコノミー市場の中でも高い成長が期待されている、ココナラは積極的な広告宣伝費の先行投資により更なるユーザー数獲得を目指し、ビジネス向け需要の有料ユーザー増加による単価上昇や副業解禁による利用増加が期待されている。

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