レオパレス21株価急落、アパート入居率低迷
アパート入居率低迷で業績下方修正を発表したレオパレス21株価急落、2月15日は朝から売り気配で始まり終値は前日比25円安の137円となった。その後も余波が続き、2月17日の安値は128円まで売り込まれた。
業績下方修正、赤字80億円から444億円へ拡大、債務超過と上場廃止懸念が投資家に嫌気されて株価下落した。一方で、急落後の株価は売られ過ぎとリバウンドを狙った投資家の買いが入りやすいタイミングが接近してきた。
SMBC日興証券レポート2021年2月18日付けによると、レオパレス21(8848)の業績・財務とも厳しい状況も、稼働率改善やコスト削減に注目。投資評価「NR」(投資評価実施せず)継続、目標株価設定無し、フォートレスグループからの支援で債務超過は回避すると予想と紹介している。
入居率改善の見通し
同社アパート入居率は2020年12月に最低記録をつけて底打ち、2021年1月にやや改善している点。改修工事進捗により入居者募集可能物件が増えている点、フォートレスグループがサポートしてリーシングが進み改善基調が進むとSMBC日興証券は予想している。
アパートオーナーに保証賃料適正化交渉を開始
2021年1月よりアパートオーナー向け保証賃料交渉を開始、概ね80%の入居率へ減額することによりコスト削減が成功すれば業績回復のサポート要因となる。
日本経済新聞社「レオパレス、家賃保証の減額要請へ入居率低迷で」
経営再建中のレオパレス21は賃貸アパートのオーナーとの間で、保証する賃料の見直し交渉に入る。12月上旬から説明を始めており、2021年春以後に更新時期を迎える物件について、多くのオーナーに対して減額要請をする方針だ。同社は18年に発覚した施工不良問題で業績が悪化。米投資ファンドの資金提供を受けテコ入れを進めているが、入居率低迷が負担になっている。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67515580Q0A221C2TJC000/
レオパレス21債務超過回避を予想
フォートレスグループから昨年11月に300億円の資金調達済み、新株予約権付きローン300億円のうち、2021年3月期末までに新株予約権行使をして209億円を自己資本へ振り返れば債務超過を回避できるとSMBC日興証券で予想している。
注意点として新株予約権行使されない場合は債務超過が続き、上場廃止リスクが高まるという点にも触れている。